

出演:留学生3名
コンゴ民主共和国出身🇨🇩ペテモヤくん
ナイジェリア連邦共和国🇳🇬チゲメズさん
ルワンダ共和国出身🇷🇼サムくん
これまで毎週金曜にライブ配信でオンラインイベントを開催してきましたが、今週と来週は動画投稿になります。

あしなが育英会は国内の遺児支援に加え、サブサハラ以内アフリカ49か国出身の若者の大学進学も支援しています(アフリカ遺児高等教育支援100年構想)!
これまでアフリカ諸国から世界各地の大学に進学した数は約180人!その中でも日本の大学等に進学した学生はこれまでに約80人で、すでに大学を卒業し、就職をしている人もいます。今回は、現在日本の大学で勉強している海外奨学生3名に、アフリカ100年構想についてや、日本にきた理由、今どんなことを勉強しているのか、将来はどうするかなどを聞いてみました!


アフリカ大陸の中心に位置し、人口8,000万人以上を誇るコンゴ民主共和国。その首都キンシャサで生まれ、ルワンダとの国境沿いの地方キブでペテモヤさんは育ちました。
彼の課題意識は、都市と地方の発展の差だと言います。
「首都にいる人は普通に生活でき、人生(を豊かに送るきっかけをつかむこと)が簡単です」「首都キンシャサには国際的な(ヒト・モノ・カネ)が集まるが、交通網が整備されていないので、、それが地方まで届いていかない」
実際に、外務省の報告書においてもサブサハラアフリカ49か国の中でも都市と地方格差が大きいことが指摘されています。
日本では都市環境工学を専攻し、母国だけでなく、広く途上国の交通網整備に関わるのがペテモヤさんの夢。
「まだ発展していない国の交通網整備に関わりたい」
母国のみならず、交通網が発達していないすべての途上国に貢献したいと語り、インタビューを締め括ってくれました。


2017年にあしなが育英会と出会って、翌年に来日し、2年間の語学学校で日本語を学び大学へ進学したチゲメズさん。大学では心理学を学び、将来は教育を通して心に病を抱える子ども達に貢献したいと志しています。
「現在のナイジェリアではメンタルヘルスはあまり重視されていません。また、メンタル的な問題に直面している人は社会から切り捨てられている状態です。」
そもそもアフリカの国々では、心の病気が一般大衆に認識されていなかったり小児神経科医、児童精神科医などが絶対的に不足しているとの報告もあります。加えて、研究も進んでいないため、データが不足しており、行政機関が問題を認知できないなど、メンタルヘルスを取り巻く環境はこれから整備をしていく必要があると言えます。
これからのキャリアとしてチゲメズさんは、学校のカウンセラーもしくは児童心理学者を目指したいと話してくれました。
「最終的には心理的な問題で教育を受けられない子ども達のための学校を作りたいです。」心理的なケアが必要な子たち達を理解できる世の中にして、平等に活躍できる社会を築きたいと語ってくれました。


医学部で医療生体工学を学ぶサムくんは「夢は医療研究センターを設立することです」と語ります。幼いころから、アフリカで病気や健康問題に取り組み、命を救うことができるひとになりたいと志していました。医学の道を志したときに、高度な医療技術を学ぶためには欧米やアジアの先進国など、ルワンダ国外ヘ行かざるを得ないところに疑問を抱いたところがすべての出発点でした。生まれ育った街には高度な医療研究が可能な機関がないことが問題だと指摘しています。アフリカ大陸で抱える医療・健康問題はアフリカの人がアフリカで研究し、治療法を確立できるような環境が必要だと熱弁してくれました。
加えて、医療研究のみならず医療機器も欧米やアジアからの輸入に頼っているのが現状です。
「アフリカで開発できるような環境構築をしたい。」
世界人口の約15%がアフリカ大陸に暮らしているにもかかわらず、アフリカ内で生産できる医療機器や医療用品は「全体の2%しか製造できません」とアフリカ社会の問題も語ってくれました。だからこそ、アフリカならではの事情に寄り添った医療研究と医療機器開発ができる医療研究センターを設立することが夢なのです。

いかがでしたでしょうか。
アフリカからはるばる日本に留学をしにやってきた同世代の仲間たちは高い志と、母国への貢献を夢見て学業に励んでいることがわかりました。
みなさんはどのような夢を持っていますか?すでにみつかっている人もそうでない人も、これを機に改めて考える機会を作ってみてはいかがでしょうか。
アフリカ遺児高等教育支援100年構想もぜひチェックしてみてください。