2020年度からはじまった高等教育の修学支援新制度(通称:大学無償化)ですが、自分が制度の対象かを調べたことはありますか?高等教育の修学支援新制度とは、一定の要件を満たした大学・短大・高等専門学校(4年・5年)、専門学校に通う学生で、世帯人数や収入に応じて、給付型奨学金と授業料減免が受けられる制度です。この制度の対象かどうかで進学に必要な費用が大きく変わってきます。そこで、対象かどうかを調べることができる「進学資金シミュレーター」をご紹介します。
高等教育の修学支援新制度(通称:大学無償化)とは?
支援の対象者に給付型奨学金と授業料の減免が行われる制度です。「無償化」と呼ばれますが、収入等に応じて支給金額も異なり、必ず全額が無償になるわけではないため注意が必要です。申し込み方法は予約採用(高校生のうちに申し込みをする方法)と在学採用(大学などに進学後に申し込みをする方法)があります。
どんなひとが対象?
- 一定の要件を満たすことを国等が確認した大学、短期大学、高等専門学校(4年・5年)、専門学校に通う学生であること
- 世帯収入や資産の要件を満たしていること
- 学ぶ意欲がある学生であること
- 学力基準を満たしていること
世帯収入や資産の要件っていくら?
世帯収入や資産の要件は生計維持者の数や世帯人数によって異なるので、JASSOの進学資金シュミレーターを活用するのがおすすめです。年収などの情報が必要なので、保護者の方と一緒に確認してみるのが良いでしょう。下記のリンクから、必要事項を入力した上で奨学金選択をクリックしてください。
学力基準はどのくらい?
予約採用の場合
以下の1.もしくは2.のいずれかに該当する必要があります。
1.高等学校等における全履修科目の評定平均値が、5段階評価で3.5以上であること(※1)
2.将来、社会で自立し、及び活躍する目標をもって、進学しようとする大学等における学修意欲を有すること(※2)
※1専修学校の高等課程の生徒等は、これに準ずる学修成績となります。
※2学修意欲等の確認は、高等学校等において面談の実施又はレポートの提出等により行います。
在学採用の場合
学業成績等に係る基準は以下のとおりです。
【1年次(2021年度秋入学者を含む)】
次の1~3のいずれかに該当すること。
- 1.高等学校等における評定平均値が3.5以上であること、又は、入学者選抜試験の成績が入学者の上位2分の1の範囲に属すること
- 2.高等学校卒業程度認定試験の合格者であること
- 3.将来、社会で自立し、活躍する目標を持って学修する意欲を有していることが、学修計画書等により確認できること
【2年次以上】
次の1、2のいずれかに該当すること。
- 1.GPA(平均成績)等が在学する学部等における上位2分の1の範囲に属すること
- 2.修得した単位数が標準単位数以上であり、かつ、将来、社会で自立し、活躍する目標を持って学修する意欲を有していることが、学修計画書により確認できること
- ※採用基準となるGPA・修得単位数はともに「入学時から前年度(前学年)末までの累積」によって判定されます。高等専門学校5年時に在籍中の場合、4年次修了時の成績により判定されます(1~3年次までの成績は含みません)。
- ※標準単位数以上でないことについて、災害、傷病その他やむを得ない事由があると認められる場合には、修得単位数が標準単位数未満であっても、学修意欲を有することが確認できれば、この基準を満たすことになります。
- ※標準単位数=卒業に必要な単位数÷修業年限×申込者の在学年数
(参考)修業年限については、学校教育法等において、下記のとおり、規定されています。
- 大学:4年(医学・歯学・薬学の一部、獣医学に関する課程については6年)
- 短大:2年又は3年
- 高専:5年(商船に関する学科は5.5年)(※第1~3学年は、新制度の支援対象から除かれます。)
専門学校:1年以上 - 短大・専門学校の専攻科:1年以上
ただし、在学中の学業成績が下記の1~3のいずれかに該当する場合は、採用されません。
- 1.修業年限で卒業又は修了できないことが確定したこと。
- 2.修得した単位数(単位制によらない専門学校にあっては、履修科目の単位時間数)の合計数が標準単位数の5割以下であること。
- 3.履修科目の授業への出席率が5割以下であることその他の学修意欲が著しく低い状況にあると認められること。
- ※1上記の1~3のいずれかに当てはまる場合であっても、災害・傷病、その他のやむを得ない事由がある場合には、支給対象となり得ます。その場合は、在学校へご相談ください。
- ※2編入学や転学をしている場合、編入学や転学前の学校で上記1~3のいずれかに当てはまる場合は採用となりません。
- ※3判定においては、最新の情報により判定することになりますが、修得単位数の判定は直近までの累計状況により判断されます。