こんにちは!大学奨学生の齊藤紀織です。みんなからはきおりんと呼ばれています。
今日はみなさんに私のライフストーリーと共に、どうやって将来の道を見つけたかをお話しようと思います!
周りの目が気になっていた中学生時代
私、もともとはかなりのお転婆むすめでした。木に登ったり、泥んこ遊びしたり…。
でも中学に上がって、だんだんとしゃべらなくなり、周囲の目が気になって萎縮した日々を送っていました。そのきっかけが父の病気と死別だったんです。
父は私が小学校4年生くらいの頃から入退院をくりかえしていました。そして闘病の末に中学1年生の冬に肝硬変で亡くなりました。
私が当時住んでいた地域は噂がすぐに広まるような密集した地域だったので、父の病気や亡くなったことはあっという間に町に広まってしまいました。父のことを色々言われるようになり、段々と私自身心を閉ざすようになったんです。
走り抜けた高校時代
高校は、自分のことや家族のことを誰も知らない土地にしようと県外の高校に進学しました。周囲の人たちはだれも私の家庭事情を知らなかったので、中学時代より肩の力を抜いて、楽しむことができました。私が在籍していた高校のコースは部活と勉強を両方がんばれるコースだったので、中学からやっていた吹奏楽と勉強、特に数学を楽しんで毎日を過ごせました。高校最後の体育祭は運営のリーダーになり、とても大変だったのですが、今ではいい思い出になっています。
大学に進学をきめたきっかけ
母から「高校まではいってほしい。そのあとの進路は自分で決めなさい」と言われていました。好きな数学を学びたい気持ちと進学にかかるお金の心配で進路について悩んでいましたが、私の家庭事情を知っている高校の担任の先生から色々な奨学金や費用のあまりかからない大学を教えてもらい、大学進学をする決意がつきました。
いま学んでいること・将来のこと
今は山形大学の工学部で環境問題について勉強しています。数学が好きなので、わからない課題や問題が出てくると、積極的に教授の研究室に足を運び、理解できるまで勉強をしています。実は今年3月で大学を卒業し、4月からは産業廃棄物を取り扱う会社に就職が決まっています!なんで環境問題に興味があるの?とよく聞かれますが、自分の出身地が環境問題に苦しめられていた背景があり、加えてマイクロプラスチックの問題が自分たちの体にも悪影響を与えることを知ってからは、環境を変えるのではなく、自分たちの行動を変える必要があると思いこの道に進もうと決めました。
あしながとの出会い
あしながの奨学金は高校の担任の先生から教えてもらい、大学に入ってから利用しています。つどいや街頭募金の活動にも積極的に参加し、たくさんの影響を受けました。今は高校生に勉強を教えるLSPH(高校生向けの学習支援プログラム)で、毎週色々な高校生と勉強をしています。
もう数年も高校生向け学習支援プログラムには携わっているので、とても思い入れのあるプログラムです。後輩たちには勉強や友人関係などたくさん悩むこともあるけど「自分らしく生きて」ほしいと願っています!
進路を悩んでいる高校生へ
進路を考えるときに、進学か、就職かをとても悩むと思います。進学するにしても、お金の問題や学力の問題、「やりたいことないのに大学行ってもいいのか?」など、色々考えると思います。
まず、お金の問題については、奨学金でどうにかなります。奨学金って思ってるよりもいっぱいあって、大学入ってからその数に驚きました。
次に学力については、正直何とも言えません。
しっかり勉強しても、本番で(知識が)飛ぶ時は飛んじゃいます。私自身、入試当日は体調が最悪で、いくつか公式が飛んでしまいました。ただ、満点はもらえなくても途中点はもらえるように回答しました。自分のレベルに合わせて大学を選ぶのもよし、目標を決めてチャレンジするのもよし、自分の心に忠実に選択して下さい。後々、後悔しても引きずらなければ大丈夫!
最後に、「やりたいことないけど大学行ってもいいのかな?」という人は結構います。夢を持って大学に進学出来たら1番いいけど、ハッキリした夢がなくても進学している人は意外といますよ。私も大学進学を決めた理由は「まだ数学を勉強したい」でしたし、「数学教師にならたらいいなぁ〜」くらいでした。
そんなぼんやりとした考えだった私でしたが、大学で自分の全然違う価値観を持つ人達にいっぱい会って、アルバイト先で社会人の方と話して、大学のOBOGに会ったりと、自分ひとりでぐるぐる考えるよりも、色々な人たちとの出会いを通じて、今の夢を見つけました。そして、第1志望の会社に内定を頂き、4月から社会人1年生です。不安はいっぱいあるし、辛くなる事もあるけど、自分の心に忠実に過ごして生きます。
皆さんが自分の進路について真剣に考えた答えを実現できるように応援しています。
きおりんにもっと話が聞きたいという方は先輩に聞いてみるからどうぞ!