受験勉強は学校の授業から!忙しくても目標をあきらめなかった受験生時代【体験談】

大学生の声

こんにちは!

日も短くなり、秋から冬へと季節は移ろうとしています。高校3年生のなかには進学を選択し、受験に取り組む高奨生のみなさんもいらっしゃるのではないでしょうか。また、高校2年生はそろそろ進路に対して本格的に向き合わなければならない時期になりました。そこで、今日はあしながOGのきどかんさんに受験生時代のことを振り返っていただき、進路決定から受験勉強の戦略まで、どのような取り組みをされていたのかを伺いました。

自己紹介

きどかんさん

高校1年のときから奨学生で、早稲田大学に入学。大学ではドイツ語圏の文化を専攻していて、在学中は海外研修制度も利用していたあしながOG!

あしなが心塾(東京)でお友達と過ごすきどかんさん(写真中央)

偶然のきっかけから、東京への進学を決意。

――山口県のご出身なんですね!最初から東京に進学するおつもりだったんですか?

きどかんさん:当初は東京進学希望ではありませんでした。それを変えたのが高校2年生の県のプログラムです。各公立高校から1~2名が選出されて東京の大学見学に連れて行ってくれるというもので、偶然なお誘いですが、費用も県が持ってくれるとのことだったので、「無料なら…」と思い参加しました。早稲田、慶應、一橋などの有名大学を在学生に案内してもらえるのですが、実際に見学したり先輩の話を聞いてみると「私のいる世界ってこんなに狭かったんだな」ってことに気づかされたんです。そこで、東京へ行けばできることも格段に増えるだろうし、なんだかチャレンジしてみたくなったんですね。加えて、自分がやりたいなって思ったことをすぐに実行に移せるような環境で勉強したいなと思うようになりました。「なにかを勉強したい」と言うよりも「自分にはなにができるのか」を見つけたいと思い東京への進学を決意しました。

高校時代のきどかんさん

指定校推薦がなくなる!? 入試方式を決めるまでと練られた受験戦略

――きどかんさんは、一般入試で合格されたとのことですが、受験方式で悩むことはなかったんですか?

最終的には一般受験を経て大学へ入学したのですが、高3の5月に指定校推薦の話が持ち上がりました。担任の先生との面談で「今年から指定校推薦の枠がなくなった」と突然告げられ、一般受験対策をはじめました。指定校推薦で進学することを決めてからそれを告げられるまでの間、いわゆる受験勉強はしていなかったので、大きく焦ったことを覚えています。そのことがあって、一般受験を選ばざるを得なくなってしまったんです。

――それは飛んだ災難でしたね。そこから受験勉強をはじめられたわけですか?

もともと一般を見据えていたので、受験勉強を再開する形になりました。さらに部活動をやっていたのですが、引退したのが高校3年生の9月だったので本格的な受験勉強をする期間がすごく限られていたんです。なので、受験勉強に時間を割けるようになる前から、学校の授業内容を抜け漏れなく定着させることには重点をおいていました。言い換えるなら、穴をなくしていくことですね。定期テストで得点できなかった問題をしっかり復習することは普段から心がけていました。いざ受験勉強!となってから復習をするとなると、とても時間がかかってしまいますからね。授業の受け方も志望校を意識したものにしました。たとえば、当時の早稲田大学法学部の世界史第1問は絶対に中国史だったので、少なくとも学校の授業で扱う中国史は完璧な状態にしておくなどです。あらかじめ過去問を参照しておくことで、普段の授業から受験対策にすることができます。あとは、受験の特徴を抑えた上で志望校選びをしていくことですね。私立文系という進路でしたが、滑り止めの大学はセンター数学を利用して受験しました。一般的に私立文系で数学選択だと倍率が低いことが多く、競争の少ない中で勝負できます。

――「学校の授業を疎かにしない」というとてもシンプルな受験勉強だったんですね。さらに、受験戦略を徹底的に立てたうえで普段の授業を受け身になっているのではなく主体的に「利用」している感じがしました。でも、学校の授業のレベルだと受験で求められる学力には至らないんじゃないですか?

そうですね。時間のみならず、参考書をたくさん用意したり、塾に通ったりするのが難しいという経済的にも限られた中で合格を勝ちとるには学校の授業が大切です。レベルに関してはそれはしょうがないところです。でも、教科書に書いてないことは受験では出題されないですし、その教科書の内容を教えてくれるのが学校の授業です。その授業をどう活かすかが大事なんだと思います。また、不明点や自分の課題について、先生に個別で相談してみるのもありですね。私は先生にお願いして、授業とは別に課題を出してもらったりもしていました。

社会に出てからも役立つ大学受験の経験

――きどかんさんはすでに社会人としてお仕事をされていますが、受験の経験がいまに役立つことはありますか?

ひとつ頑張ったなとか、成功体験があるとその経験が生きるんですよね。大学ではドイツ語圏の文化を専攻していましたが、いまはIT業界で、配属は経理になりました。なので、いま簿記を一生懸命勉強しなければいけない環境にいます。実は、11月には試験が控えているんです。こういうときに「ただ闇雲に勉強する」のではなくて、合格から逆算して考える戦略や受験のときに試した勉強法はとても役に立っています。経験の面からも、受験生時代に休日は13~14時間ほど勉強をしていたのですが、「あのときこれくらいできたから今回もできるな!」という自信につながります。社会人になってからも常に勉強が必要だとつくづく感じていますが、高校生のときに受験に取り組めたからこそ、自分が力不足だと感じたことをどうステップアップするかを戦略を立てて実行に移すことができるのです。

奨学金はあると思って探すから道は開かれる

――最後に、進学を考える高奨生のみなさんにメッセージをお願いします!

大学独自の奨学金が用意されていることも多いので、高校生のうちからチェックすることをおすすめします。私自身も大学独自の無返還奨学金だけで3種類採用されていました。奨学金と一口にいっても、「この地方出身」、「この大学の学生」、「こういう分野の研究をしている学生」など、対象はさまざまです。私自身も高校生のときに「受かっても本当に通えるのだろうか」と疑問に思うことはありましたが、予約型の奨学金に採用が決まったことで安心して受験勉強に励むことができました。実際に通ってみると家庭の経済状況のみならず応募資格のある奨学金がたくさんあることを知りました。奨学金情報はパンフレットに記載してあるので、それをチェックしておくことをおすすめします。高奨生のみなさんのなかには「自分が進学することで、親や兄弟姉妹に迷惑をかけることはないだろうか」と気にしながら勉強をしているひと人もいると思います。でも、そういった事情を勘案してくれる奨学金も用意されていたりするほどです。なので、まずは受給できる奨学金が「ない」前提で進学を考えるのではなく「ある」と思って探してみてください。

きどかんさん、ありがとうございました!進学先選びでのドラマチックなお話に加えて、公立的ば受験勉強のテクニックはとても参考になるばかりでした。さらに、大学に入ることだけでなく社会に出てからも受験経験が活かされるお話もとてもに新鮮でした。なにより来月の簿記の試験、ベストを尽くしてがんばってください!お忙しい中お時間をありがとうございました!

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